FEATURE 時の経過を慈しむ KENZO ESTATEのバックヴィンテージFEATURE 時の経過を慈しむ KENZO ESTATEのバックヴィンテージ

時の経過を慈しみ、物語を識る。
ケンゾー エステイトの
バックヴィンテージワイン

カリフォルニア、ナパ・ヴァレーの南東に位置するワイルド・ホース・ヴァレー。海抜300~500メートル、標高の高い山間に広がるケンゾー エステイトの葡萄畑では、清廉な空気に爽やかな海風が吹き込み、穏やかな陽光を浴びて、澱みのない凝縮した葡萄が実を結びます。

ワインは、その年ごとの気候や風土といったテロワールを記録し後世へと伝える、言わばタイムカプセル。収穫され、瓶詰めされた直後のワインが放つ鮮烈な果実味もまた魅力的ですが、時を経て熟成を辿ったケンゾー エステイトのワインは、リリースしたての瑞々しさを、さらなる気品に満ちた深淵な味わいへと昇華させます。

おかげさまで、ケンゾー エステイトは開業から15年を経過し、非常に限られた数ですが、バックヴィンテージのご用意も叶うようになってまいりました。そこでこちらのページでは、バックヴィンテージの愉しみ方の参考になる内容を、皆さまにご案内いたします。

垂直と水平、ふたつの軸でワインのテロワールを辿る

ワインを比較して味わうことを比較テイスティングと呼びます。ワインの専門家や愛好家がバックヴィンテージをテイスティングする際に用いるのが、垂直(垂直飲み)と水平(水平飲み)です。このふたつの比較試飲方法について、名称の由来や定義を解説するとともに、比較試飲の醍醐味もご紹介していきます。

垂直(垂直飲み)とはなにか ― 時の流れを縦に辿る

同じ銘柄のワインを異なるヴィンテージ(収穫年)で比較試飲する手法が、垂直飲み(バーティカル テイスティング)です。ひとつの家系図を遡るように、同じ土地、同じつくり手が手掛けたワインを、古いものから新しいものへと縦の時間軸、垂直に並べて比較します。たとえば、ケンゾー エステイトのフラッグシップワインである「紫鈴 rindo」の2019年、2020年、2021年を比較して愉しむ場合、それは垂直飲み(バーティカル テイスティング)となるのです。

ヴィンテージによって天候はもちろん、同じ銘柄でも使用している品種の割合(セパージュ)も少しずつ異なり、繊細な香りや味わいの違いを比べることができます。また、ヴィンテージをある程度遡ると増してくるのが、熟成による香りと味わいの深みです。「紫鈴」を例にあげてみましょう。リリースしたては瑞々しいブラックベリーやプラムのような鮮やかな果実の香りが際立ちます。一方で、熟成の年月を経るにつれ、果実香はドライフルーツのニュアンスに変化していき、熟成ポテンシャルのピークを迎える頃には、枯れ葉や深遠な土の香りといった複雑なアロマも醸し出していくのです。

水平(水平飲み)とはなにか ― 同時代の葡萄畑を横に俯瞰する

同じヴィンテージ(収穫年)のワインを異なる銘柄で比較試飲する手法が、水平飲み(ホリゾンタル テイスティング)です。特定のヴィンテージという一点に立ち止まり、その時代の風景を横の空間軸、水平に並べて比較します。たとえば、ケンゾー エステイトのトップ・キュベワインである「藍 ai」と「紫 murasaki」のどちらも2021年に揃えて愉しむ場合、それは水平飲み(ホリゾンタル テイスティング)となるのです。

同じ年に収穫される葡萄であっても、それぞれの品種に備わっている品種の特徴香やフレーバーの違いを愉しむことができます。また品種によっては、比較的早い時期に収穫できるものもあれば、秋の遅い時期に果実が成熟するものもあり、収穫時期の天候や気温といった環境的な要因も、香りや味わいに影響を与えるのです。

ナパの当たり年とされる2021年の「紫鈴」「藍」「紫」を飲み比べたとしましょう。ボルドーブレンドの「紫鈴 2021」からは、葡萄由来のプラムやコンフィしたブラックベリー、樽由来のナツメグの香りが漂い、口に含むとそれらが凝縮した味わいと、長い余韻が愉しめます。一方で、カベルネ・ソーヴィニョンを90%使用している「藍 2021」から感じられるのは、そこに加わるグラファイトのような鉱物的なニュアンスやグリーンノート、ベルベットのようなしなやかなタンニン。メルロを88%使用している「紫 2021」では、赤いバラなどの繊細で上品な香りが感じられ、なめらかなタンニンや優しい余韻が愉しめます。

また、同じヴィンテージのワインを、複数銘柄揃えてグラスに注いで飲み比べると、まるでその年の葡萄畑を散策しているかのような体験が愉しめるはず。ある区画の葡萄は陽光をたっぷりと浴びて果実味豊かに実り、他の区画は朝靄が長く留まり美しい酸を保持した葡萄が実る。同じケンゾー エステイトのワインであっても、マイクロクライメット(微細なテロワール)の違いが、ワインを通じて水平に展開されてゆきます。

バックヴィンテージを最大限に愉しむために ― 飲む前の作法

希少なバックヴィンテージを最高の状態で愉しむためには、いくつかのポイントがあります。時を瓶に閉じ込めていたワインが、再び呼吸を始める瞬間を慈しむために、ぜひご参考ください。

1. 静置(レスト)による澱の沈殿

特に赤ワインのバックヴィンテージには、澱(おり)が溜まっていることがあります。これは熟成によって生成された成分の一部であり、ワインの品質に問題はありません。しかし瓶を動かすと、ワインの中で澱が舞ってしまい、グラスに注ぐときに流れ込みやすくなります。ご自宅に届いたばかりのワインボトルはすぐに開けるのではなく、数時間、垂直に(瓶を立てて)置くか、またはセラーの中で横に静置し、澱を静かに沈めることが肝要です。

2. デキャンタージュによる香りの広がり

長い眠りから目を覚ましたワインは、最初は少し香りが閉じているように感じられることが多いです。ワインを空気に多く触れさせてあげると、閉じ込められていた香りの分子が広がります。飲むときのシチュエーションによってデキャンタが使えなくてもご安心を。グラスをスワリングする(回す)ことでワインに空気を含ませてあげることができ、デキャンタージュと同じ効果が期待できます。

3. ワインの温度、グラスの選定による魅力の増大

ケンゾー エステイトのバックヴィンテージをお飲みいただくときには、季節によっても多少異なりますが、通常よりもあまり冷やし過ぎない温度(+2~3度が目安)をおすすめいたします。ワインは温度が上がるにつれ、重なり合っていた香りの層がひとつずつ解けていくからです。またグラスは、熟成香のような複雑な香りを愉しむために、香りを包み込むような大ぶりのボルドー型をお使いいただくと、さらにバックヴィンテージの魅力をご堪能いただけることでしょう。

大切なワインを理想的なコンディションで保つために ― 長期保管の注意点

貴重なバックヴィンテージを、いつ開けるかという愉しみは持ち主だけに許された特権です。ご自宅でその品質を損なうことなく、理想的な熟成を重ねさせるためにも、いくつかポイントがあります。

1. 温度と湿度の静謐を保つ

ワイン保管にとっての最大の敵は、急激な温度変化です。保管温度は15度前後(14度~16度)が理想的。これより高いと熱劣化が起きやすく、低いと健全な熟成が進みません。また、見落としがちなのが湿度です。湿度は70%前後を保つのが理想的。乾燥し過ぎた場所はコルクの収縮を招き、微量な空気の侵入による酸化劣化の原因となり、逆に湿度の高い場所はカビの繁殖を促しやすくなります。ワインセラーがご自宅にない場合は、温度変化が少なく、一年を通じて涼しい場所を選び、乾燥や高い湿度を防ぐ工夫を施して保管してください。

2. 光を遮断する

ワインは光に対しても極めて敏感です。太陽光に含まれる紫外線はもちろん、蛍光灯などの強い光も、ワインの成分を変化させ色調の劣化や不快な香りを生じさせる原因となります。バックヴィンテージを保管する際は、必ず冷暗所に置いてください。瓶が包まれていた包装紙のまま保管することも、光を遮断し、さらにはラベルを綺麗に保つ上でも有効な手段となります。

3. 「振動」を与えない

ワインがボトルの中でゆっくりと熟成を進める過程において、「振動」は大きな妨げとなります。冷蔵庫のドアポケットのように頻繁に揺れる場所や、モーターの振動が伝わるような場所は極力避けてください。澱をボトルの底に静かに沈め、ワインを深い眠りに就かせてあげることが、最高の一杯へと導く秘訣です。

現在販売している
バックヴィンテージのラインナップ

垂直飲み(バーティカル テイスティング)が
愉しめるセット

紫鈴バーティカルセット (2019&2020&2021&2022 ハーフボトル)
¥29,600(¥32,560税込)

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明日香バーティカルセット (2019&2020&2021 フルボトル)
¥56,100(¥61,710税込)

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水平飲み(ホリゾンタル テイスティング)が
愉しめるセット

紫 2021&藍 2021 トップ・キュベ フルボトルセット
¥70,500(¥77,550税込)

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紫 2021&藍 2021 トップ・キュベ フルボトルセット [桐箱入り]
¥71,500(¥78,650税込)

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ハーフボトルのバックヴィンテージワイン

紫鈴 rindo 2021 (375ml)
¥8,338(¥9,172税込)

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紫鈴 rindo 2020 (375ml)
¥9,425(¥10,368税込)

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紫 murasaki 2020 (375ml)
¥20,125(¥22,138税込)

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藍 ai 2020 (375ml)
¥20,125(¥22,138税込)

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