世界に名だたる葡萄栽培家、
デイビッド・アブリューとケンゾー エステイトの歩み
10月12日は、ケンゾー エステイトのヴィンヤード・マネージャーであるデイビッド・アブリューの誕生日です。この機会に、皆様にもデイビッド・アブリューのことを、より深く知っていただきたく、彼の詳しいプロフィールとケンゾー エステイトとの歩みををまとめましたので、ぜひご覧下さい。
カリスマ的な葡萄栽培家としての台頭
世界に名だたる葡萄栽培の専門家であるデイビッド・アブリューは、UCデイビス校でブドウ栽培とセラー管理を学び、1970年代後半に、「ケイマス」でそのキャリアをスタートさせました。
1980年には、ワインメーカー、リチャード・フォーマンとともに、葡萄畑の植栽と維持を専門とする葡萄園の管理会社を設立し、当時は「イングルヌック ワイナリー」の経営も引き継いでいました。この頃、ボルドーを数回訪れ、葡萄栽培について深く学び、自身の技術を高めていったのです。その後の栽培家としての活躍は目覚ましく、「アラウホ」「ブレスラー ヴィンヤーズ」「ブライアント ファミリー」「コルギン セラーズ」「グレース ファミリー」「ハーラン エステート」「パールメイヤー」「スクリーミングイーグル」などなど、数々の名門ワイナリーが、彼の管理の下で、葡萄栽培を行うようになり、カリスマ的な葡萄栽培家として、その名は広く知れ渡っていったのです。
また、デイビッド・アブリューは、ナパ・ヴァレー北部のAVAセントヘレナに、自身のワイナリー「アブリュー・ヴィンヤーズ」も有しており、そこでつくられた「マドローナ ランチ カベルネ ソーヴィニヨン1997 」は、パーカーポイント 100 点を獲得しています。
ワイナリーオーナー 辻本憲三との運命的な出会い：畑の一からの再建
辻本憲三との出会いは、2001年の秋。この時、すでに14万本の葡萄樹の栽培に成功していた辻本の元へ、デイビッド・アブリューが、その畑を見学するために初めて訪れたのです。辻本の希望は、デイビッド・アブリューを自身のワインづくりのチームに参画させること。デイビッド自身も、辻本の畑のテロワールには強く関心を持ったのですが、その土壌の状態を問題視したのです。
当時、土壌の中には大小様々な石が混在していて、葡萄樹の根の成長を妨げていたのです。そこで、デイビッドは、すでに育っていた14万本の葡萄樹をすべて引き抜き、畑を掘り返して、一から土壌を作り直すことを、辻本に提案したのです。
普通に考えれば、ありえない話でした。しかし、辻本は、デイビッドと世界最高峰の葡萄作りを行うことを決意し、彼の提案を受け、一から畑を作り直したのです。その結果、土壌はさらさらに生まれ変わり、恵まれた自然環境の中で、健康な葡萄樹が育まれるようになったのです。
100点満点の快挙を成し遂げた
以来、辻本とデイビッドの間には固い絆が結ばれ、デイビッドは、創業から今もなお、ケンゾー エステイトの畑を管理し続けています。そんなふたりの絆から生み出されたケンゾー エステイトの輝かしい功績は、もう言うまでもありません。ふたつのトップキュベ「紫」と「藍」は、カリフォルニアワインアドバイザーズの評価で、ともに100点満点を獲得するという快挙を成し遂げ、デイビッド・アブリューの名は、海を渡り、日本でも広く知れ渡ることとなったのです。
デイビッド・アブリューの誕生日を祝って、ぜひ、彼が手掛けたケンゾー エステイトのワインをお愉しみ下さい。
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デイビッド・アブリューの
お気に入りの１本「明日香 2020」
【色合い】
果実の凝縮感を感じさせる、鮮やかで深みのあるパープルレッド
【香り】
グラスに注いだ瞬間、繊細に漂うフローラルな香りに伴って、ブラックペッパーなどのスパイス香や、ココアのニュアンス、さらには、グラファイトなどのミネラル香などが複層的に絡み合い、やがて、ブラックベリー、ブルーベリー、カシスといった凝縮された黒果実の香りと相まって、華やかな印象をもたらします。
【味わい】
きめ細かく柔らかなタンニンと鮮やかな酸がもたらす繊細なしなやかさが特徴的で、口中に纏わるまろみのある滑らかな味わいに、上品なエレガンスを覚え、長く心地良い余韻を残します。リリースしてすぐに抜栓しても十分に愉しめますし、熟成を重ねていけば、徐々に深みが増し、よりまろやかな味わいへと変化していきます。
【セパージュ】
カベルネ・フラン 80％、カベルネ・ソーヴィニヨン 15％、メルロ 5％
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