

果実味の凝縮、厚みあるタンニン、
長期熟成のポテンシャル。
「藍 2021」が映す
カベルネ・ソーヴィニヨンの真髄
カベルネ・ソーヴィニヨンを主体としたケンゾー エステイトのトップ・キュベ「藍 ai」。力強いアタックの飲み口、果実味が凝縮した深みのある味わい、ベルベットのようなタンニンのなめらかな舌触りなど、トップ・キュベらしい豊かなエレメントを持つ「藍」の最新ヴィンテージ2021がリリースとなりました。そのリリースを記念して、ケンゾー エステイトのワインを知り尽くすスペシャリスト、堀口 由紀子CCO(Chief Customer Officer)がその魅力を紐解きます。
「藍」が放つ、カベルネ・ソーヴィニヨンの美しさ

はじめに、「藍」を主に構成するカベルネ・ソーヴィニヨンについて教えてください。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、ナパの葡萄栽培面積の約50%を占めています。日照量が多く、温暖な気候のナパは、カベルネ・ソーヴィニヨンにとって理想的な環境と言えるでしょう。ケンゾー エステイトにおいても栽培面積が最も大きい品種がカベルネ・ソーヴィニヨンであり、赤ワインの骨格をなす重要な役割を担っています。
そんなカベルネ・ソーヴィニヨンは、非常に力強く、豊富なタンニンを持ち、しっかりとしたストラクチャーを持つワインをつくることができます。そして、最良のヴィンヤードで育ったカベルネ・ソーヴィニヨンは、長期熟成のポテンシャルを秘める、偉大なワインとなる可能性を秘めています。
「藍」を初めてテイスティングした時、堀口さんはその美しさに感動したそうですね。
カベルネ・ソーヴィニヨン主体のカリフォルニアワインのなかには果実味が突出し、カシスリキュールのように甘くて濃厚な味わいのものもありますが、「藍」は酸とタンニン、力強さもしっかり兼ね備えています。まさにカベルネ・ソーヴィニヨンの特徴を持ち合わせた「藍」の美しさは、今でも鮮明に思い出されます。
また、カリフォルニアをはじめとする新世界(ニューワールド)のワインは、ボルドーワインにはないメントールといった清涼なニュアンスを感じることがあります。これらは新世界のワインの特徴のひとつとも言えますが、「藍」を含むケンゾー エステイトのワインは清涼感よりも華やかな香りが勝っているものが多いです。こうした特徴も美しさにつながっていると思います。
「藍」がカベルネ・ソーヴィニヨンの特徴をしっかりと生み出せる秘訣は何だと思いますか?

葡萄の収穫タイミングが絶妙だからでしょう。収穫時期を誤ってしまうと、茎のようなグリーンノートが葡萄に残ってしまいます。一方、ケンゾー エステイトでは天候などを考慮して収穫のタイミングを調整しています。しっかり完熟した果実で醸造を行うからこそ、グリーンノートはあまりしません。
加えて、ケンゾー エステイトでは、柔らかく、しなやかなカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培にこだわっています。その際、埃やガスなど空気中に浮遊する有害物質を避け、清らかな伏流水を用いることで、一切雑菌を含まない、限りなくピュアな葡萄を実らせることを大切にしています。純粋な果実は、カベルネ・ソーヴィニヨン特有の複層的で華やかな香りと、深みあるしっかりとした果実味、タンニン由来のなめらかな舌触りをもたらすのです。
実際に、シェフやソムリエといったワインのプロフェッショナルからいただいた「藍」への感想のなかで、印象深かったものはありますか?
飲み疲れしにくく、時間をかけてゆっくり味わえるという感想はよく耳にします。また、ケンゾー エステイトのフラッグシップである「紫鈴 rindo」もカベルネ・ソーヴィニヨンが主要品種です。そのため「紫鈴」を置いてくださっているお客様は「藍」にも興味をお持ちになることが多いですね。
「紫鈴」と比較すると「藍」の方が、よりカベルネ・ソーヴィニヨン独特の高貴さ、骨太さといった特徴が際立っているとおっしゃいます。長期熟成をされたあとを愉しみにしているお客様もいらっしゃいますね。
複層的かつ奥行きのある香りと、長期熟成のポテンシャルを持ち合わせる一品

「藍 2021」をテイスティングした感想をお願いします。
重心の低い、どっしりとした力強さがあり、「藍」らしい骨格の太さを感じます。抜栓直後はブラックベリーなどの果実、カシスリキュールの濃厚な甘い香りが心地良いです。旨味の絶妙なバランスを保ち、果実味の凝縮感ある味わいを愉しめます。何より、余韻が非常に長いですね。
抜栓から少し時間を空けた後にもテイスティングをされたとのことですが、香りや味わいの変化はいかがでしたか?
抜栓から3日後にテイスティングをしてみました。重厚感が変わることはありませんでしたが、抜栓初日にわずかに存在したカベルネ・ソーヴィニヨン由来のグリーンノートは影を潜め、甘やかなニュアンスへと変化。深紅のバラや鉛筆の芯のようなグラファイトのアロマが現れました。
少しスワリングすると、湿った土っぽさや森のような香りも立ち上ってきますね。シナモンやナツメグといった甘さを連想させるスパイスもあれば、カカオを思わせるビターなアロマも漂い、香りがより複雑に、複層的になっています。
味わいも果実味の凝縮感や芳醇さが増しました。長期熟成への期待が高まる、そんなポテンシャルを「藍 2021」から感じられましたね。
和牛ステーキとのペアリング、熟成のニュアンスを愉しむ

添えているのは、ワイン塩、山葵、胡椒。
「藍 2021」とのペアリングでおすすめの料理を教えてください。
シンプルな味付けで、素材の旨味がしっかり伝わってくる料理が合います。「藍 2021」にはグラファイトや木炭のような香りがあるので、フライパンやグリルではなく、炭火で焼いた香ばしいお肉がいいでしょう。
「藍 2021」のように深みのあるワインだと、お肉も重厚でないと負けます。力強く上質な和牛のステーキはいかがでしょうか。肉の旨味や肉汁の風味を感じていただきたいので、塩や胡椒、山葵、醤油といったシンプルな味付けで召し上がってみてください。「藍 2021」と最高のペアリングだとご実感いただけるのではないでしょうか。
最後に、「藍 2021」のどのような部分に注目して、皆さまにご堪能いただきたいですか?
若いカベルネ・ソーヴィニヨンのワインはタイトで荒削りさを感じるものもありますが、「藍 2021」はエレガントで、芯の通った印象を与えます。この凛としたニュアンスが、時を経て柔和で優美に変化する様子もご堪能ください。
先ほどもお伝えしましたが、「藍 2021」は長期熟成にも向いていると思いますので、セラーで寝かせた後に味わうのも一興です。少しでも早く熟成感を味わいたいという方は、ハーフボトルの「藍 2021」はいかがでしょうか。フルボトルに比べ、ハーフボトルは瓶内で空気との接触が大きく、熟成が進みますので、早いうちから熟成のニュアンスを愉しむことができます。同じ期間寝かせたフルボトルとハーフボトルを飲み比べるといった愉しみ方もおすすめです。

堀口 由紀子
(YUKIKO HORIGUCHI)
ケンゾー エステイト ワイナリー ジャパン 株式会社、CCO(Chief Customer Officer)。2008年に入社し、卸レストランや法人・個人への営業活動に従事。シニアワインエキスパート、チーズプロフェッショナル取得。豊富な経験と知識を有し、一流レストランやホテル・旅館からの信頼も厚い。プロ向けテイスティングセミナーも数多く開催。ケンゾー エステイトのワインの魅力を知り尽くすスペシャリスト。
商品ラインナップ
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藍 ai 2021 (750ml)
¥35,000 (¥38,500税込) - 購入する
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藍 ai 2021 (375ml)
¥17,500 (¥19,250税込) - 購入する
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藍 ai 2021 (750ml) [木箱入り]
¥36,500 (¥40,150税込) - 購入する
ケンゾー エステイトのカベルネ・ソーヴィニヨンを
愉しむセットはいかがでしょうか。
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カベルネ・ソーヴィニヨンセット (紫鈴 2021&藍 2021 フルボトル)
¥50,000 (¥55,000税込) - 購入する
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カベルネ・ソーヴィニヨンセット (紫鈴 2021&藍 2021 ハーフボトル)
¥25,150 (¥27,665税込) - 購入する
ケンゾー エステイトのトップ・キュベを
セットでご用意。桐箱は贈り物にもおすすめです。



