カリスマ栽培家
デイビッド・アブリュー。
カルトワインを数多く手掛ける
彼が語る、畑に託した想いと哲学
ナパ・ヴァレーで最も優秀な葡萄栽培家の一人であり、ケンゾー エステイトのヴィンヤード・マネージャーを務めるデイビッド・アブリュー。「ブライアント ファミリー」「コルギン」「ハーラン エステイト」など、数多のカルトワインに関わってきた彼にケンゾー エステイトの畑の素晴らしさを中心に、「明日香 asuka」の主品種であるカベルネ・フランなどについて話を聞きました。
初めて訪れた時からケンゾー エステイトの畑には可能性を感じていた

辻本 憲三オーナーと初めて出会われた当時のことをお聞かせいただけますか? ケンゾー エステイトの土地と出会ったとき、栽培家として惹かれた点も教えてください。
初めて辻本 憲三オーナーに会ったのは、2001年。もう20年以上の付き合いです。憲三オーナーから最初に質問されたのは「ケンゾー エステイトの土地をどう思うか?」でした。敷地をじっくり見て回ると、土壌も傾斜も日照条件も大きな可能性を感じ、とても興奮したのを覚えています。
湧き水が出る場所もあり、畑の周囲は豊かな自然。葡萄栽培にとって非常に優れた土地だと感じました。サンパブロ湾から吹き込む湿気のない涼しい風が通り抜け、夏はナパ・ヴァレーの谷底より平均気温が低くなる。葡萄の育成に理想的な環境も魅力的に映りました。
憲三オーナーと畑づくりの話し合いをして、すぐに葡萄樹の植樹に着手。2002年~2005年にかけて、特に優れた土壌を持つ場所にのみ段階的に植樹を進めました。現在も植え続けていますが、品質を最優先し、本当に価値のある区画だけを厳選しています。その結果、ワインにも土地の個性がしっかりと表れているのではないでしょうか。

デイビッドと憲三オーナーの間で意思疎通ができているから、スムーズに進行できるのですね。
憲三オーナーは特別に相性がいいパートナー。一般的にそれぞれの考えがあるプロジェクトでは意見の相違が生じることは珍しくありませんが、彼とはいつも同じ方向を向いていることを実感しています。信頼関係のもとでワインをつくれることは、非常にやりがいを感じていますね。
ケンゾー エステイトの畑は茶畑のように、整然とレイアウトしています。
畑のレイアウトは細かく設計していますね。ナパ・ヴァレーでも気温が年々上昇しています。強い午後の日差しを避けつつ、朝の光をしっかり取り込んで、最適な日照を確保するため、品種に最適な土壌を厳選するだけでなく、畑のレイアウトや向きも計算しています。さらに適切なタイミングで灌漑ができるよう水の管理も欠かせません。ミシュランの星付きレストランのように、徹底したこだわりを持って細部まで畑の管理をしています。

自然相手のため、入念な環境づくりが大切ですね。
葡萄栽培に適した環境は、毎日畑の状況を見極めながら、適切な判断を積み重ねることでつくられます。結果、「明日香」のような素晴らしいワインを生み出せる、理想的な葡萄を育てられるのです。
「明日香」で追い求めた、カベルネ・フランの真価

デイビッドにとって「明日香」はどのような存在ですか?
「明日香」に使用しているカベルネ・フランをはじめとする葡萄を栽培する区画も、他のワインと同様に厳選しています。ケンゾー エステイトのワインはどれも素晴らしいですが、「明日香」は非常に完成度が高く、複雑さと奥行きを備えたワインだと自負しています。
ナパ・ヴァレーの人々は「明日香」の主要品種であるカベルネ・フランをどうのように捉えていますか?
ナパ・ヴァレーの人たちは以前、あまりカベルネ・フランを評価していなかったように思います。過剰な収量があったため、カベルネ・フラン本来の特徴であるフルーティーな香りや柔らかなタンニンが十分に引き出せず、タンニンと酸のバランスが崩れがちになっていたからでしょうか。その結果、ワインの品質がぼやけ、どっちつかずの品質になっていました。長年の試行錯誤で適切な収量制限を行った今では、カベルネ・フランらしさーーカベルネ・ソーヴィニヨンほど酸が高くなく、十分に熟すとより柔らかく。ラズベリーやブラックベリー、ブルーベリーを感じる芳しい香りーーを引き出せています。
適切に栽培することが前提ですが、カベルネ・フランは今やブレンドの、非常に重要な品種として認識されていると言っていいでしょう。ブレンドの目的は、劣ったものを補うためではなく、「それぞれの品種が持つ個性を重ねることで、単一品種では表現できない奥行きと複雑さを生み出す」こと。カベルネ・ソーヴィニヨン単体でも素晴らしいワインはつくれますが、カベルネ・フランを加えると、全体の品質が引き上げられます。個人的にもブレンドすることで、高いポテンシャルを発揮する品種だと思いますね。

ブレンドをすることで、カベルネ・フランの真価が証明されるのですね。
素晴らしいカベルネ・ソーヴィニヨン100%のワインもありますが、高品質のカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、マルベック、プティ・ヴェルドをブレンドすれば唯一無二のワインを生み出せます。
「明日香」のように主品種になっても、カベルネ・フランは魅力的で、他品種と巧みに組み合わせることで、より多層的で豊かな味わいを生み出せます。私が最も好きな品種のひとつですね。

葡萄の質を最大限に引き出すために、配慮していることは何ですか?
ワインの品質を大きく左右するのは、収量管理です。先ほど収量が多くなると個性がぼやけるとお話しましたが、房の数を適切に制限するため、栽培の初期段階で間引く作業を行います。収量を抑えることで葡萄の風味が凝縮され、しっかりとしたタンニンと酸が感じられる力強いワインになり、個性がより際立ちます。
2021年ヴィンテージの出来は、例年以上に期待が高まる
2021年はどのような年でしたか?
ナパ・ヴァレーにとって特別な年のひとつです。春の降雨量は平年よりやや少なめだったものの、生育期は長く、6月~8月の気温は27℃前後、高くても32℃前後と、葡萄栽培にとって理想的な気候が続きました。開花はほぼ完璧で、実の付き方も良好でしたが、降水量が少なかったため収量は控えめで果房は小ぶり。しかし凝縮感のある葡萄が実りました。
特に2021年ヴィンテージは、高品質なワインが多く生まれた年として、ナパ・ヴァレーでも注目されています。その中でも「明日香」は非常に優れた出来です。ワイン評論家からの評価も高く、ボトル熟成4年を経た今でも素晴らしい状態を保っています。長期熟成にも十分耐えうるヴィンテージと言えるでしょう。完成度にはとても満足しており、市場での評価が楽しみです。

最後に、ケンゾー エステイトで目指していることを教えてください。
多くの人に長く愛されているワイナリーのように、ケンゾー エステイトも特別なワインを生み出すことを目指しています。単なる模倣ではいけません。卓越したワインの素晴らしさを理解しながら、ケンゾー エステイト独自のスタイルを追求していきます。

デイビッド・アブリュー
(David Abreu)
「ブライアント ファミリー」「コルギン」「ハーラン エステイト」など、様々なカルトワインを生み出してきた名門ワイナリーの葡萄栽培を手掛けてきたカリスマ的な栽培家。辻本憲三・夏子オーナー夫妻の絶大な信頼を得て、畑の土壌を入れ替えて以降、今日まで、変わることなく葡萄栽培の責務を担っている。
商品ラインナップ
栽培家デイビッド・アブリューの来日を記念し、
貴重な直筆サインボトル入りの特別セットを、
数量限定でご用意いたしました
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【デイビッド・アブリュー サインボトル入り】明日香 asuka 2021 フルボトル6本セット
¥111,000 (¥122,100税込) - 購入する
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明日香 asuka 2021 (750ml)
¥18,500 (¥20,350税込) - 購入する
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明日香 asuka 2021 (375ml)
¥9,250 (¥10,175税込) - 購入する
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明日香 asuka 2021 (750ml) [木箱入り]
¥19,500 (¥21,450税込) - 購入する
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紫鈴 2021&明日香 2021 フルボトルセット
¥33,500 (¥36,850税込) - 購入する
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紫鈴 2021&明日香 2021 ハーフボトルセット
¥16,900 (¥18,590税込) - 購入する
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紫鈴 2021&明日香 2021 フルボトルセット [桐箱入り]
¥34,500 (¥37,950税込) - 購入する
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明日香 2021&寿々 2021 フルボトルセット
¥37,000 (¥40,700税込) - 購入する
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明日香 2021&寿々 2021 ハーフボトルセット
¥18,650 (¥20,515税込) - 購入する
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明日香 2021&結 2024 フルボトルセット
¥27,600 (¥30,360税込) - 購入する
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明日香 2021&結 2024 ハーフボトルセット
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紫鈴 2021&紫 2020&藍 2020&明日香 2021 ハーフボトルセット
¥51,100 (¥56,210税込) - 購入する